アザミ(薊)は、キク科アザミ属 (Cirsium) の植物の総称。
北半球には、約250種、日本には約100種以上もあるとされ、じつは植物学上では、単に『アザミ』と言う名前の植物はありません。その為、ここではキク科アザミ属の植物の総称として掲載しています。
ノアザミ(野薊)、ニッコウアザミ(日光薊)、チョウセンアザミ(朝鮮薊、アーティーチョーク)、ハマアザミ(浜薊)、タイアザミ(大薊)などの写真を掲載しています。なお、アザミの固有名称がわかっている写真については、下方の掲載写真の一覧表内 『ストックフォト写真画像の内容』 に記載しています。(個別の名前がはっきりしない物は、ただの『アザミ』と記しています。)
名前の由来としては、アザム(傷つける、驚きあきれる、あざむく)が元で、花を折ろうとすると、鋭いとげに刺されるからという説があるようです。また、沖縄の八重山地方の方言で、刺を『あざ』と言う事からついたと言う説もあるようです。
アザミはスコットランドの国花であり、スコットランドの非公式な国歌の『スコットランドの花(Flower of Scotland)』と言う歌にもアザミが歌われていて、スコットランド代表が出場するラグビーやサッカーの国際試合で歌われる事があります。これは、夜の闇にまぎれてスコットランドを攻撃しようと裸足で身を潜めていたノルウェーの兵隊たちが、アザミのとげを踏み、その痛さに思わず声をあげたことによって、侵略の危険を察知し、スコットランドを救ったという言い伝えから出来た歌だそうです。
キリストの十字架から抜いた釘を地面に埋めると、そこからアザミの花が咲き出したと言う伝説があり、キリスト教では聖花となっています。また北欧では、とげが魔女を追い払うと信じられ、家畜の病気除け、落雷除け、結婚成就のお守りとなっています。
アザミは大部分のものが食用になります。アーティーチョーク(チョウセンアザミ)などは、野菜としてもおつまみとしても、有名ですね。また、アザミは薬草としても知られ、利尿、解毒、止血、強壮薬として月経不順、子宮筋腫、鼻血、尿血、下血などに用いるようです。
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